この小学校は、旧大門、浅井、櫛田の3つの小学校を1 校に統合した小学校である。計画にあたり、「地域社会に開かれた教育施設・地域コミュニティについて」をテーマに、学校は教育施設であると同時に『まちの共用空間』と考え、気軽に立ち寄れる学校、子供たちの自由空間、安心できる学校開放を目指した。市民に学校づくりの参加を呼びかけ、建設推進委員会を設置しワークショップを開催、市民・保護者・教職員・児童・専門家の『協働による学校づくり』とした。
校庭内の散歩道や道路に面した空地は地域広場と考え、周辺住民がいつも子供たちを見守ることが出来る空間とした。内部は学習棟と地域開放棟にゾーンを分け、学校開放時の管理のし易い諸室の配置計画とした。学習棟は回遊性のある楽しい空間づくりとし、オープンスペースや「でん」のある各教室は、子供たちの自由な空間と様々な学習体制・領域に対応できる空間づくりとしている。