南砺市立野原の丘陵地帯に建つDomaine Beau『ドメーヌ・ボー(美しいワイナリー)』は、砺波平野の散居村や二上山、さらには富山湾まで一望することができ、周辺には医王山や渋柿畑、田畑、灌漑用の土生新大池など、自然豊かな景観を形成しています。
敷地は、前面道路の県道から旗竿状に接道しており建物まで90m離れています。四季折々の自然の風景に馴染みながらも主張する「マタドールレッド」の地場産材のアルミ鋳物パネルのファサードとすることで、県道からの視認性に配慮しました。又、木肌やワインの樽をイメージしたアルミ鋳物の凸凹した名栗(なぐり)紋様のテクスチャは、陰影に奥行き感を出し四季や天候、時間により様々な表情に変化します。
一本の樹に真っ赤な果実が実るように、緑が濃いこの地域に新たなランドマークとして実りました。
平面は、アルミ鋳物パネルの壁の北側(県道側)が「販売エリア」、南側が「醸造エリア」となっており、販売エリアは散居村や二上山を一望できる開放的な空間としました。建物内外に繋がったアルミ鋳物パネルの壁をくり抜いた部分に、事務室や、レジ、物販の什器を配置しました。什器には、醸造エリアのタンクや作業風景を望める窓やベンチを設け、ワイナリーを訪れた方がくつろいで楽しめる工夫をしています。