
高岡市の中心市街地に程近い高岡駅南にカフェ・レストラン「café glad」を併設したサービス付き高齢者向け住宅を新築しました。
敷地は、南北に細長く、北・東側は中層の集合住宅や駐車場、南側は広い公園に面し、南・西側は2面道路に面しています。
カフェエリア(食堂)は、入居者にとって食事だけではなく談話やレクリエーション等多くの時間を過ごす生活の中心となるリビング的な空間となるため、南側の最も環境の良い、公園に面した位置に配置しました。又、カフェエリアを施設の顔として2面道路に面した前面に出することで、カフェを併設したサ高住であることを外部にアピールしています。
サ高住エリアは山町の土蔵の黒漆喰をイメージしたシックな黒いファサード(和風)とし、カフェエリアはタイルや土壁調の白いファサード(洋風)としました。白黒の外壁に映える温かみのある木や木調タイルを軒裏や外壁に使用し、調和のとれた和洋折衷のオシャレでモダンなホテルのような高級感を感じられる外観としました。
道路に面した西側に設けたサ高住の玄関には、ホテルのような迫力のある桧の大庇のピロティを設け、入居者のデイサービスへの送迎の利用だけでなく、夜も施設の顔としてライティングを行います。
1階は、サ高住エントランスを中心に、北側に和をイメージした住居エリアと、南側に洋をイメージしたカフェエリア(食堂)を配置しました。1~3階の住居エリアは東西に面して住戸を設け、3階の夫婦室3室を南側に配置しました。住居エリア内にはデイサービスのサテライト(ラウンジ)を設け、1階に入居者が日中に集まることのできる共用空間を配置しました。
サ高住エントランスは、中間領域としてニュートラルなデザインとし、正面に高岡銅器をイメージした金属調塗装の凸凹した市松の壁を設け、華やかな植栽や木天井により、「いちごいちえ(一期一会)」のおもてなしの空間を演出しました。
住居エリアの廊下は、飾り棚や、住戸の玄関前の照明演出したサイン、玄関前の庭園をイメージした床など各住戸へのアプローチ空間として演出しました。又、福祉施設感のあるロング巾木や手摺・PSなどの存在感を極力無くすことで、ホテルのような雰囲気のシックな空間としました。一方、プライベート空間である住戸は、明るく温かみのある玄関扉や、フローリング、土壁クロスを採用し、入居者がリラックスして過ごせる空間としました。
カフェエリア(食堂)は、大沢野にあるカフェ「café glad」の洋風なカントリー調の雰囲気を継承しつつ、明るく開放的な吹抜け空間や、木の温もりが感じられるオシャレでモダンな空間を演出しました。南・西側にはカウンター席を設けており、併設したドックランや、南側の公園の緑・賑わいも借景することができます。