37BASEをプロデュースする昭信機工は、解体工事業・産業廃棄物処理業を手掛けている企業です。南砺市を拠点とした産業廃棄物処理業者として地域社会への貢献、持続可能な社会の実現のために何ができるのかを考え、廃材となる木材を利用した木チップボイラーや太陽光発電パネルを設置した環境配慮型の温浴施設に取り組みました。
「37BASE(さんななベース)」は、『三世代』の家族が、『7つのエリア(スパ、炭酸風呂、サウナ、岩盤浴、レストラン、O2カプセル、休憩ラウンジ)』でゆったりくつろいで楽しむことのできる『基地』という意味が込められています。
建物は、敷地周囲の田園風景や散居村の長閑な景観に馴染む低層の平屋建てとし、正面のファサードは大きな土壁調の壁に小さな木目調タイルの入口のみを設けた一見温浴施設だとわからない隠れ家的な特徴のある外観としました。内外共に、モノトーンを基調に自然素材や植栽などを用いて、落ち着いたシックで温かみのあるデザインとしました。
又、夜間は周囲が真っ暗になることから、景観照明としての利用も兼ねて大きな土壁調の壁や植栽を間接照明等でライティングし、さらに「37BASE」の文字を発光させることで、施設全体を幻想的に演出しました。
施設に入ってすぐの正面ロビーから各エリアの入口が見える明快でコンパクトな平面プランとなっており、7つのエリアの立体的なピクトグラムサイン等を目印に各エリアへと利用者を誘導します。又、正面ロビーには、床が掘り込まれた寝転がることのできる“ピット”や、炎の「1/fゆらぎ」によって癒しの効果がある“バイオエタノール暖炉”を設けるなど、利用者がゆったりくつろげる空間を演出しています。